現在、くるみの市場は中国産とアメリカ産によって席巻されています。
生産量で見ると中国産が600,000トン、アメリア産が60,000トンという状況で日本国内で販売されているくるみも、96%がアメリカ産(カリフォルニア)という状況です。
東御市は日本一のくるみ産地ですが、生産量は78トン(信濃くるみ)という調査結果がでています。(平成29年くるみ栽培状況調査 ※日本くるみ会議による)
このシェア率の高さは販売価格が格安なこと。それを可能にしているのが広い栽培面積、機械化、専用ヘリコプターによる農薬散布による効率化などが、コストを抑える要因になっています。
このように国土の違いや産業としての確立の違いで生産量、価格では到底敵いません。
しかし、私たちのくるみは味・香ばしさ、食べて安心・安全という面では負けていません。
日本国内で大規模にくるみを生産し、直接販売しているくるみ生産事業者は私達だけです。
くるみ生産者として世界の人達に驚きと感動を与えられる日本産くるみを提供するため、日々、研究と工夫を重ねています。
栄養がしっかり行き届いたくるみの実は生命力が強く、味が濃厚で香ばしさが増します。
土壌診断を行い、葉っぱの状態、落果などくるみの木を常に観察して状態を見極めます。
その上で必要な栄養素は有機肥料を使って整えています。
カルシウム(Ca)
マグネシウム(Mg)
硫黄(S)
鉄(Fe)
マンガン(Mn)
銅(Cu)
ホウ素(B)
亜鉛(Zn)
モリブデン(Mo)
塩素(Cl)
ニッケル(Ni)
炭素(C)
酸素(O)
水素(H)
くるみは収穫後に乾燥させる必要があります。
乾燥には『火力熱乾燥』と『天日干し』がありますが、私たちは『天日干し』を採用しています。
それには理由が・・・
『火力熱』は効率が良く、作業も楽ですが、くるみの油分(旨味・栄養分)を飛ばしてしまいます。
これではくるみ本来の風味や栄養価がなくなって形だけのくるみになってしまいます。
『天日干し』は時間も労力も掛かりますが、じっくりと旨味と栄養価を殻の中で凝縮させます。また紫外線は人体にとってはあまりいいものではありませんが、くるみの乾燥においては紫外線に当てることで「縮合反応」という反応が起きます。この反応によって栄養素が増えるという研究結果もあります。魚の干物や干しシイタケがおいしい理由と原理は同じです。
アメリカや中国などのくるみは効率を重視しほとんどが「火力乾燥」をしていますが、私たちのくるみは天日干しで3週間~4週間かけてじっくりと乾燥させます。
これが海外産との『味』の違いを決定付けているひとつです。
乾燥が済んだくるみはサイズごとに分別し、汚れやシイナ果(中身が入っていない)を選別します。
その後、『殻付きくるみ』と『剥きくるみ』の工程へ分かれ、最終品質チェックを経て、製品として出荷します。
工程ごとに幾度も状態チェックを重ね、品質の良いくるみを選別しています。
最終品質チェックをして梱包しています。
専用ハンマーで1個1個割って実の状態を確かめます。
ジップ付きの袋に入れてお届けしています。
アルファームでは「エコファーマー」を取得し、環境にやさしい農業と消費者の求める安心・安全な農産物供給に努めております。
私たちは以下のような生産方式を導入しております。
・化学肥料を使用せず、有機肥料で土づくりを行っています。
・除草剤を使用しておりません。
・慣行農法と比べて農薬を50%減で栽培しております。
・収穫後のくるみは防腐剤や添加物などを使用せず、お客様へお届けしています。
くるみは栄養価が高く、健康に良い食材です。
せっかく食べるのであれば化学合成物を使用せず、自然に近い形で育ったクルミを食べていただきたいです。
減農薬や化学肥料・除草剤を使用しない方法は農作業の時間が掛かり苦労も多くなりますが、
安心・安全、さらに濃厚な美味しさになるように日々勉強・研究をしております。